親と連帯債務でローンを組んでいたら

家を購入する際に配偶者や親の収入を合算してローン審査をうけて、ローンを組むということがあります。

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たとえば、自分一人ではローン審査に通りにくいとか、父親と同居することが前提となっているときなどです。

 

今回は連帯債務としてローンを借りていた場合の手続きについてお話します。

 

 

不動産の持ち分を確認しましょう

親子でローンを組んでいる場合には親、子とも不動産の名義人となっているはずですのでまずは持ち分を確認しましょう。

 

親の名義の持ち分について相続が発生しますので、まずは名義変更の手続きをすすめましょう。

 

その際には借入先の金融機関にも連絡をして相続の手続きについてもお話しておきます。

 

現在の債務の金額や今後の手続きについて相談しておきましょう。

 

相続人が例えば子だけである場合は兄弟間での話し合いが必要です。

 

親子ローンで購入している場合などほかの兄弟も父親の持ち分について相続する権利がありますので、不動産以外にも預貯金などがあり、円満なお話し合いで解決することができればいいですが、ローンの残債務の金額に比べて不動産が高額な場合など、不動産を取得する相続人が他の相続人に対して金銭を支払う(代償分割)などの遺産分割協議となるケースもあります。

 

遺産は不動産や預貯金などのプラスの財産だけではなく、ローンなどのマイナスの財産も遺産となるので、遺産分割協議書にはローンを誰が引き継ぐのかも記載しておくことが必要です。

 

登記手続き

話し合いがまとまれば登記の手続きに進みます。

 

父親の持ち分について分割内容に則って登記名義をうつします。

さらに借り入れについての抵当権等についても変更の登記が必要となります。

 

具体的には①連帯債務者の相続を原因とした抵当権の変更登記、②免責的債務引受による抵当権変更登記となるケースがよくあります。

 

①は上記の通り、債務などのマイナスの財産も相続財産ですので債務についても相続人全員の名義に変更する必要があるからです。

 

②は相続人全員が債務を引き継ぎますが、金融機関の同意を得ることで、共有持ち分をそもそも有していた子一人だけを債務者とする手続きです。

 

不動産を取得する人が債務を引き継ぐの公平ですので、遺産分割協議でローンについても不動産を取得する一人に相続させるという内容の協議書にて金融機関側が了承してくれる場合には①だけで済むケースもあります。

 

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金融機関側とのご相談により登記手続きを司法書士に依頼するようにしてください。