相続時の不動産は売却するのはベスト!その理由とは?

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私はメガバンクの相続に関する部署にいるので、当たり前ですが相続に関する相談を受けます。

 

といっても、基本的には当銀行の預金に関する相談がメインですが、たまに不動産を相続したときにどうすべきか?という相談を受けることもあります。

 

そのため、相続と不動産売却に関しても割と詳しくなりました。

そんな私からすると、不動産を相続したなら「売却」という選択肢がベストかと思います。

 

もちろん、ケースバイケースではありますが、多くの場合は売却した方がメリットは大きいです。

 

今回は、そんな相続と不動産売却について話していきます。

 

 

不動産を相続する方法

 

不動産を相続する方法は以下4通りあります。

 

・現物分割:不動産を一人の相続人が取得

・代償分割:不動産を一人が相続しほかの相続人に相応の金銭を支払う

・共有:不動産を相続人で共有する

・換価分割:不動産を売却して売却益を相続人で分割する

 

上記の中でおすすめする相続方法が換価分割であり、その理由をシンプルにいうと「リスクや手間がないから」です。

 

以下より、換価分割した方が良い理由について解説します。

 

シチュエーションとしては、Aさん・Bさんという兄弟が相続人であり、父が所有する一戸建てを相続した…という想定で話を進めます。

 

 

現物分割のリスクは不公平感が出ること

 

現物分割は1人が不動産を所有するので、仮にAさんが一戸建てを所有したとしましょう。

 

その場合、一般的にはその一戸建ての時価(査定価格)と同じ財産を、Bさんは相続します。

 

仮に、一戸建ての査定価格が2,000万円であれば、Aさんは一戸建てを相続し、Bさんは2,000万円の現金を相続するというイメージです。

 

しかし、将来的に一戸建ての価値は上下するので、不公平感が出る可能性があります。

 

たとえば、その一戸建ての周辺が再開発されて、土地の価値が大きく上昇したとします。

その場合、Bさんからすれば「公平に相続したはずなのに納得いかない」と思うかもしれません。

 

もちろん、当時は公平に相続したのでAさんが悪いわけではありませんが、Bさんの気持ちも分かります。

 

もしかすると、この不公平感が原因でAさんとBさんの仲が悪くなるかもしれませんし、BさんがAさんに金銭を要求する事態に発展するかもしれません。

 

このようなリスクがあるので、相続時は不動産を売却して、売却益を公平に分けた方が良いのです。

 

 

代償分割のリスク

 

代償分割は、不動産を相続した人の金銭的負担が大きい点と、現物分割と同じく不公平感が出るリスクがあります。

 

代償分割の場合、Aさんは一戸建てを相続する代わりに、Bさんに対して一戸建ての時価である2,000万円の代償金を負います。

 

その金銭的な負担は大きいですし、現物分割と同じく「今後不動産価値が上下する」可能性があるのです。

 

このような事態にならないよう、相続時の不動産は売却した方が良いと言えるでしょう。

 

 

共有のリスク

 

共有のリスクは、売買や賃貸時に所有者全員の許可がいる点です。

共有するということは、相続する一戸建ての名義はAさんとBさんの共有になります。

 

共有になるということは、その一戸建てを売却・賃貸するときの契約書には、AさんとBさん両方の署名・捺印が必要なのです。

 

仮に、一戸建てを共有名義で相続した後に、賃貸に出していたとします。

そして、5年後にAさんが「まとまったお金が欲しいから売りたい」と主張したとしましょう。

 

しかし、Bさんは「賃貸をつづけたい」となれば、売ることはできません。

 

このように、共有すると売買・賃貸時に共有名義人全ての許可が必要なので、非常に面倒というデメリットがあります。

 

このような理由で、相続時の不動産は売却(換価分割)がベストというわけです。